少し前、エンジンのプライマリオイル(トランスミッションオイル)を交換しました。
もともと、エンジンオイルとセットで交換してもらうつもりでしたが、お店の人と喋ってるうちにそこだけ自分でやってみることにしました。
つまり、エンジンオイルはお店でやってもらい、プライマリオイルだけ交換です。
変な感じですが、プライマリオイルの交換は初体験なので、チャレンジしてみました。
プライマリオイル?
エンジンにはオイルが必要で、汚れたり熱や酸化などで劣化しますので定期交換が必要です。
で、普通のバイクですとエンジンに必要なオイルはエンジンオイル1種ですが、
ハーレー、スポーツスター系はエンジンに2種類のオイル。
ビッグツインですとエンジンオイル、ミッションオイル、プライマリオイルの3種のエンジンオイル的なものの交換が必要です。
スポーツスターはそのミッション部分と一次駆動部分(プライマリドライブ)が軽量化のため一体化していますので、2種だそうです。
世の中のほぼ全てのバイクはその辺り全部一体化していますのでエンジンオイルの交換だけでOKです。昔ならカワサキのW1などはスポーツスターと同じくエンジンオイルとギヤーオイル別体だったようです。
ハーレーは悪いうわさが先行していて、何かと国産車と比べて面倒でお金もかかる印象がありますが、実際に体験してみると大抵は違うようでした。
しかし、ここは確実に国産車より手間が多い部分です。
スポーツスターの場合はエンジンオイルとプライマリオイルの2種類を別々に交換しないといけません。もちろん、タイミング的にはエンジンオイルと同じ時に交換すればいいのですが、2度手間です。
エンジンの基本設計が古いからでしょうか。
こんなところにもハーレーらしさがありました。
とは言え、下からオイルを抜いて上から入れるだけです。
交換タイミングと交換方法
オイル交換の時期は、ユーザーズマニュアルによると初回以降は8000キロ毎か年1回の早いほうとなっています。
日本ではハーレーを含むバイク全般は3000キロまたは年1回が良いとされているようです。
調べると、それぞれアメリカ8000キロ、日本3000キロはライダー平均年間走行距離となっているとのことで、目安としては毎年オイル交換するべし、という感じなのでしょう。
日本のバイクメーカーではスズキ、ホンダは空冷車のオイル交換は3000キロか年1回としています。
両社は251㏄以上の水冷車の時は1万キロまたは年1回としてます。空冷はオイルに悪いのですね。
ヤマハはドライサンプ、またはオイルクーラー付きの空冷は6000キロまたは年1回としています。
ハーレーはドライサンプなのでこちらに近いかもしれません。
しかし、さらに調べると、とくにバイクに詳しい方やエンジニアの方ですが
日本の環境はゴーストップが多くハードなのでハーレーのマニュアルが8000キロを指定していても3000キロ毎の交換が望ましい。それは、長い経験則から導き出された経験値である、ということです。
といっても、実証実験や数値データがあるようでもありません。
あるエンジニアの経験者は「マニュアルの数値でもエンジニアの推奨距離でも好きにすれば良い。壊れてもあなたのバイク」といった意見です。
まあ、そうですね。
私はビビりなので3000キロを目安に実際は4~5000キロ程度で換えています。
エンジニア推奨を少し超えたマニュアルよりは早めで。中途半端な私らしい距離感です。
しかし、問題はプライマリオイル。
調べると2説あります。
① エンジンオイルと同時に毎回。
② エンジンオイル交換、2回に1回。
ユーザーズマニュアル、ではエンジンオイル交換の2回に1回で良いとしています。
しかし、いつも参照しているマニュアル本では毎回説です。
ネットで調べても様々。プロショップでも両説見ます。
私は今まで、ユーザーズマニュアル通りに2回に1回の交換でした。
今回、この項目を書くにあたり毎回交換する説もあるのを知りました。
ディーラーにも聞いてみようか。
ちなみに、オイルは迷わずレブテックです。
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交換方法
オイルを下か抜いて上から入れるだけ・・・と思ったら、マニュアルやメンテナンス本、またネット上でプロの方のサイトなどではエンジン左側のカバー、ダービーカバーを取り外して入れる、となっています。オイル注入口が無い??
プライマリオイルは定期的な交換をするものなのに専用の入れ口がないとは。
軽い衝撃です。
いかに、古い設計のエンジンとしてもあんまりです。
と思っていたら、プライマリオイルの入れ方にも2説あるようです。
前回、某バイク専門店でオイル交換をしてもらったときに聞くと点検口から入れるとのこと。規定量がちょうど売っているオイルボトル1本分なのでそれでOKというのです。
そうかな?と思いネットで調べると
① ダービーカバー(クラッチインスペクションカバー)を外して入れる説
② 点検口(プライマリーチェーンインスペクションカバー)から入れる説
と2通り出てきます。
どちらもプロの方、アマチュアの方、両方あります。
我がバイクは点検口組?ですが、とくに不具合もなさそうなので、今回も
自己判断、自己責任ということで点検口から済ませることにしました。
用意したものはオイルと新品のガスケット、ドレンプラグのオイルシール。
点検口からの作業ですといたって簡単でした。
オイルを入れる口が少し変わっているだけで普通の国産バイクのオイル交換の手順です。
まず、暖機運転をして、オイルを入れる口を開けておきます。それからドレンプラグを開けててオイルを抜きます。
ドレンボルトは5/8インチのメガネレンチです。
この六角レンチ。5/32インチ
(変てこな分数インチです。3.969ミリメートル。ほぼ4ミリです。サイトによっては5/32インチより4ミリのほうがなめなくて良い、としている人もいます。たしかに4ミリの六角レンチでも少しキツめですがいけそう?)
ここが点検口
かなり、分厚いフタです。
ガスケットは新しいのに交換しました。
ドレンボルト(ドレンプラグ)を開けます。
ごうじゃすな車載工具には合うのがなかったのでモンキーレンチで開けました。
ある程度オイルが出たら、バイクを垂直に立て左右に少しゆすってオイルを出し切りました。
ドレンボルト。結構、鉄粉などが付いていました。
プライマリオイルはフィルターを通りませんので金属粉はドレンボルトの先端に磁力を付けてこれに吸着させる仕組みです。
金属粉を綺麗に拭き取って、シールテープを巻いてつけました。
ここから、ボトル1本のプライマリオイルを入れたら完了。
交換した廃油をボトルに入れてみました。差分は消耗&漏れ&バイクの中に残留?
写真を撮るのを忘れてましたので、オイルを入れる所はありません。
何かの箱を切ってオイラを作って流し込みました。
交換後少しテスト走行したら、この点検口からオイルがにじんだので増し締めしました。
以後、オイルにじみも無く快調です。
この作業はツーリング前に行いましたので、副次的効果としてツーリングも快適、気分爽快でした。
私は横着で整備関係はプロにお願いすることも多いのですが、バイクを整備することもまたバイクを楽しむ一要素ですね。
こういった事でも国産車と思ったほどは違わないけど少し違う、ハーレーらしい?面白い刺激と楽しみを与えてくれました。